一筆啓上


 16    月山と鳥海山(2009/8記)
更新日時:
2010.10.14 Thu.
8/9〜11に新幹線を乗り継いで東北の名峰、月山と鳥海山を訪れた。いつもは車で長野県あたりに繰り出しているのとは異なり今回はかなりの遠出となった。
 
 一日目、鶴岡からレンタカーで月山の登山口の姥沢へ移動。リフトを使って上り、その後たおやかな山容の月山頂上へ。残念ながら雨の中を登ることになったが、色とりどりの花々が私達を楽しませてくれた。頂上付近ではミヤマシャジンの群落が見事でした。
月山頂上小屋は、風呂もあり山菜をたっぷり使った料理もおいしく、ゆったりと快適に過ごすことができた。
 
 二日目も雨。前日のコースを下り、再び車で鳥海山登山口の鉾立へ。御浜小屋あたりまで来ると広大なお花畑。二つの山ともに花の百名山であることを実感した。
ところが、ここから風が強くなり、不安を持ちつつ七五三掛(しめかけ)から千蛇谷コースをとる。5時半過ぎやっとの思いで大物忌神社にたどり着いた。ここの宿舎は設備や食事など、月山とは大きく異なっていたが、付近に鳥海フスマやイワブクロ、鳥海アザミの珍しい花もあり、翌朝は雨も上がり、影鳥海も見ることができたのでOK.
 
 三日目快晴。岩峰の新山(2236m最高峰)を登ってから外輪山コースで下山。再び雨が降り出したが鳥海湖が美しく見えた。鳥海山は岩、花、湖の他にも雪渓もあって変化に富んだ魅力的な山だ。
 
 この日静岡で地震があったとのニュースを聞き、家のことを心配しながら帰路についた。
 今度の山旅は、どちらの山でもレスキュー隊が出て遭難救助に当たっている現場に遭遇する等、話題に事欠かない思い出に残る充実したものになった。
 2009年8月 ミサ

 17    雨で剱岳断念。山小屋の常識とは?(2009/8記)
更新日時:
2010.10.14 Thu.
 7月28日 6:00ハママツ出発。みどり湖で千葉勢と合流。剣山荘に電話で天気を問い合わせたところ、曇りまたは雨。雨では劔岳は無理と判断し、針の木岳に変更して種池山荘に予約。このグループでの針の木登山は雨にたたられ、3回流れている。夜半から雨が強くなり今回も怪しげだ。
 
 7月29日 強い雨。無理をせず、岩小屋沢岳まで行って、行くか帰るかを決めようということにした。結論を言うと、岩小屋沢岳までたどり着く前に戦意喪失し引き返して下山。安曇野のホリデー湯に宿泊(¥13,000は高いよ)。
 7月30日 見所も少ない国立自然園に立ち寄って、むなしく帰った。
 
 山のベテランに質問します。
 この日の種池山荘は雨のせいもあって余り混雑していなかったが、15人程度の大部隊が居て、その隊長が強烈な人だった。
 朝、出発時の土間はどこも混雑するが、この日は大雨。隊長の号令「靴の紐は外でしばる!スパッツも外ではく!こんなことは山小屋のマナーだ!」しばらくすると、また「靴の紐は外でしばれと言ってるのが分からんか!」さらに「まだ分からんやつが居る!」。。。どうやらこれは、彼の部下にではなく、他の登山者つまり僕らのグループにも命令していたものらしい。
 
 質問を整理してみよう。
@ 「靴の紐は外でしばる!スパッツも外ではく!こんなことは山小屋のマナーだ!」これってホント?。。。外は大雨だよ。ほんの少し譲り合えば、がまんすれば、気持ちよく行くものを。
 
A 大部隊の隊長は、他の小グループに命令して当たり前?。。。逆じゃないの?「大勢でごめんなさい。もうちょっとで皆出かけますから、こらえて下さい。」といえば皆笑顔になるでしょうに。
 
B 混雑した山小屋での最大のマナーは、皆がなごやかな気持ちで過ごせるように気配りすることだよね。強引な場所取り、消灯時間ぎりぎりまでの宴会(その後に来る大イビキ)、早朝の私語・所持品チェック。いやだね。特に大部隊の隊長さんには、部下の教育をお願いしたい。
 
 今回の登山の後味の悪さの最大の要因がこれだった。我に非ありや、はたまた彼に非ありや?
マサ

 18    トムラウシの大惨事を悼む(2009/8記)
更新日時:
2010.10.14 Thu.
7月16・17日トムラウシで9人が遭難死した。痛ましい。天候さえ良ければさほど困難な山行ではないのかも知れないが、残念でならない。ある山小屋の主から聞いた。「カナダには“8人以上で山に入るな”という格言がある」と。こういうことだったのか。なくなられた方の中に、平和のために戦っていた女性Nさんがいた。口惜しい。彼女の死を無駄にはしない。山でも、里でも。安らかに眠ってください。
マサ

 19    映画【蟹工船】 次は映画と登山【剣岳】(2009/7記)
更新日時:
2010.10.14 Thu.
 今、私達のまわりでは、厳しい労働のために病気になったり自殺する人が多い。失業者も珍しくない。小説【蟹工船】が驚異的に売れているというのはこんなご時勢だからでしょう。
 先日、映画【蟹工船】を見に行ってきた。初日で、舞台挨拶に若い役者が来ることもあって、観客はほとんど若者だった。
 映画は思ったとおり、初めは暗い船底のシーン。そこでは労働者は鞭で打たれて、働かされ、それでも逃げることもできず、自殺する仲間もでる。そんな中、ある嵐の日に漁に出た二人が海に流される。運よく二人はロシア船に助けられる。そこで見たものは、何と、休憩時間に、労使が一緒になって歌ったり踊ったりで楽しんでいる光景。日本の船に戻った二人は、早速仲間 達にその話しをして革命を起こすものの、リーダーは冷酷極まりない監督に、仲間たちの前で殺されてしまう。しかしそれを機に、今まで黙々と耐えて働くばかりだった労働者たちは、改善するということに目覚めた。また、団結はリーダーばかりに任せてはいけないということも反省した。
 サブ監督は今の若者達に、この厳しい社会も、それぞれが自分で考え、力を合わせて立ち向かっていけば、きっと希望が持てる、と易しく、わかりやすく教えてくれたと思う。 
 さて次の映画は【剣岳】鑑賞。その前に実際の剣岳に登ることになるかも(7月28日〜30日)!! 
2009年7月  ヒロコ
 

 20    会発足一周年(2009/7記)
更新日時:
2010.10.14 Thu.
 昨年のちょうど今頃、槍ヶ岳登頂の帰りにこの会が出来たわけですから、もう一年になります。この間、全国の9条の会が企画する講演会に参加したり、新聞広告の片隅に小さく名前を載せてもらったりと、わずかではありますが、活動をしてきました。最初4名からスタートしたものが、現在会員が6名に増えています。
 そこで一周年を記念して、7月28日から劔岳に出かけることにしました。第一日目は扇沢から入り、室堂から劔山荘(泊)まで。二日目は劔岳を往復して劔山荘泊。三日目は一日目の逆コースで帰る予定ですが果たして天気はどうでしょうか?(今年はまだ梅雨明け宣言が出ていませんね)また6月からちょうど『劔岳点の記』が上映され、劔岳を目指す人が多くて混雑するのではないでしょうか?さらに、メンバーの中には岩場が苦手で、同じ劔でも前劔までにしようと考えている人もいるようです。
 こんな私達ですが、山の爽やかな空気や景色、高山植物等を愛し、山行を楽しみにしています。
2009年7月 ミサ

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